『変若水の湯 つたや』

もい。

こんどは、赤い翼を、北のほうへ、そっと、向けます。
狙いを定めたのは、山形。
今回は、レンタカーで、2軒。
おいしい山形空港から、約1時間。
到着したのは、月山の懐、五色沼の畔にたたずむ、一軒宿。

『変若水の湯 つたや』

「変若水(おちみず)」とは、飲むと若返るとされる、伝承の水のことなのだそうです。
玄関を、すっと、くぐる。
天井の高いロビーには、大きな流木のうえに、書きなぐった大筆の「変若水の湯 つたや」。
奥には、しめ縄と、木彫りの神様。
ここは、たぶん、お風呂屋さんの顔をした、ちいさな神社です。


サ旅費

🚗 山形自動車道「月山IC」から車で約10分
🕐 日帰り営業時間 11:30〜16:00
🗓 定休日 なし
💴 日帰り入浴料 3,000円 / 宿泊者は1,100円
📅 事前予約制 / 利用時間 2時間まで
👘 サウナ着を着て男女混浴

※ 料金・営業時間・利用時間は訪問時(2025年9月17日)のものです。最新情報は施設にご確認ください。


サウナ

Good point 👍

  • 蒸け風呂 こちらのつたやさんでは、サウナのことを「蒸け風呂(ふけぶろ)」と読んでます なんかいいネーミング、ですね
  • 阿頼耶 「阿頼耶」とは? 意味をAIに聞いてみたけど、あまりに深すぎて理解できず でも、もしかしたら、「ととのい」の源、なのかも
  • 離れ サウナの専用棟としてそびえ立つ、新しめの建屋でのサウナ体験 特別感が、いいっす
  • クロモジ IKIストーブが鎮座する円形のサウナ室 月山周辺のクロモジを蒸留したお水での、セルフロウリュも可能
  • 静寂 月山の自然に身をまかせ、静かに目を閉じる、至高の外気浴が、ここにはあります


「阿頼耶」という概念と、月山のクロモジと、湖のjärvi

ロビーで、日帰りの予約の名前を、告げる。
「あー、少々お待ちくださいませ」。
奥に入って、しばらく、しばらく、戻ってこない。
それから、ちょっと申し訳なさそうに、戻ってきて、
「準備するので少しだけ、お待ちいただけますか?」と。
「はい」と、答えながら、こころのなかで、しれっと、笑う。
サウナを、この、たったひとりの日帰り客のために、いまから、あたためてくれる。
そりゃ、平日の午前中に来るやつなんて、いないよね。
つかわえてもらえるだけでも、ありがたい。
これも、たぶん、旅の醍醐味。

ロビーのソファに、ぼふっと、座って、雨の風景をボーっと眺める。
そういえば、この施設のサウナには、名前がついてる。
「阿頼耶(Araya)」。
意味をAIに聞いてみた。
返ってきた答えは、なにやら、仏教の、ものすごく深いところの概念で、「あらゆる経験の種子(しゅうじ)が、しれっと、貯め込まれている、いちばん奥の意識」らしい。
…らしい、で、留めておくのが、正直なところです。
ただ、なんとなく、こう思うんです。
サウナで汗をかいて、水風呂で肌をきゅっと締めて、外気浴で、ふー、と、ぜんぶ手放したあとに、うすらぼんやり浮かんでくる、あの、名前のつかない、まあるい感じ。
あれの、そのまた下、地面の奥のほうにある「たね」みたいなもの、なのかもしれない。

そんなことを考えていたら、準備ができたみたい。
離れにあるという、サウナへ案内していただく。
さっきまでの強い雨は、ちょっと小降りに。
斜めの片流れの屋根、黒いガルバの外壁、そして、その正面に、赤い、まんまるの、八角形の扉。
なんか特別感が、すごい。


専用の、白装束のような、サウナ着に着替えて。
蒸け風呂に入ると、円形のベンチに、大きな窓。
奥に、iki METOSのサウナストーンヒーターが、しれっと、鎮座しています。
横のバケツには、ちいさな柄杓と、透明な水。
月山周辺の、クロモジを蒸留した、あの水。らしい。
ロウリュはご自由にどーぞ、とのことだけど、正直まだストーブはあったまりきっていない様子。
ここはグッと我慢して、のんびり待つことにした。


20分ほど、じっくり蒸されて、外へ。
コンクリートのテラスに、水色の、四角い、大きな水風呂。
温度は、たぶん、17℃前後。
月山系の、まろやかな水で、しれっと、まあるい感触。
ただね、この白装束のようなサウナ着。
脱ぐべきなのか、脱いじゃダメなのか。
迷う。
他に誰もいないし、脱いでもいいんだろうけど、誰かが来る可能性も、否定できない。
もどかしさを感じつつ、一応、サウナ着を着たまま過ごしました。


水風呂から上がって、テラスに置かれた、リクライニングの外気浴チェアに、身体をあずける。
そして、視線を上げれば、目の前には、湖(沼?)。
これが、この施設のいちばんの、たぶん、いや、間違いなく、主役です。
järvi(ヤルヴィ=湖)。
今日は、あいにくの雨模様、湖面には、雨粒が、ぽつ、ぽつ、と、円い波紋を、しれっと、つくり続けています。
まぶたを、そっと、閉じる。
そこにあるのは、雨音と、遠くの梢の、さらさら、と、自分の呼吸だけ。
まさに、rauha(ラウハ=静けさ/安らぎ)の、まんなか。
待ち時間やサウナ着の悩ましさも、もどかしさも、湖の水面に、しれっと、しずんでいきました。

セッションの最後、ようやく暖まったサウナ室で、渾身のロウリュを。
やわらかい、あたたかい、それでいて、ちょっと涼しげ、あの、クロモジの、香り。
うん、やっぱり、来てよかった。


サ旅メシ 「蛙の子」で、月山の山そば

サウナ着から着替えて、レンタカーのハンドルを、また、しれっと。
向かったのは、山のなかにある、ちいさなおそば屋さん、『蛙の子(かえるのこ)』さん。
名前だけで、もう、心が、ゆるみます。
たのんだのは、山そば。
運ばれてきた深い青緑色の器のなかには、しっとりと、こんもり。
月山の、山の幸が、たっぷり。
濃いめのつゆと、太めのお蕎麦。
きのこの滋味が、やさしい。
おいしい山形、本領発揮。


月山の香りを、湯呑みにも、しれっと。

阿頼耶のiki METOSに、しゅわ、と、ひとまわしした、あの、月山のクロモジ蒸留水の香り。
やわらかくて、あたたかくて、それでいて、ちょっと涼しげ。
戻ってきても、キッチンで湯気を眺めているときに、ふと、あの香りが、鼻先を、しれっと、通り過ぎることがあります。
そんな夜のために、クロモジ茶を、お取り寄せ。


変若水の湯 つたやさんの様子はYouTubeでもまとめています。よかったらどうぞ。

じゃらんで予約してみたらPontaポイントが使えまして

悩ましさやもどかしさを感じつつも
静かな風景に寄り添うサウナと外気浴に
しんみりと過ごす穏やかな時間
— Greippi(2025.09.17 1回目の訪問)


まとめ

山形自動車道「月山IC」から車で約10分、月山湖畔の一軒宿、変若水の湯 つたや。
飲むと若返るとされる、伝承の水の名前を、そのまま冠した、ちいさな神社のような、お風呂屋さん。
日帰り営業は11:30〜16:00、事前予約制、入浴料3,000円、サウナ着を着て男女混浴、利用時間は2時間まで。
サウナは、ここでは「蒸け風呂」と呼ばれていて、その名も、離れの棟「阿頼耶(Araya)」。
iki METOSのストーンヒーター、月山周辺のクロモジを蒸留したお水で、セルフロウリュ可能。
水風呂は、月山系のまろやかな水、そして、外気浴チェアの正面には、雨の日にはしっとり、晴れた日にはきらきらの、湖、järvi
サ飯は、山のなかの『蛙の子』さんで、月山の山そば。
このあと、もう一軒、山形の別の顔に、ことこと、つづきます。


📍 施設情報

変若水の湯 つたや(おちみず)

🗺 山形県西村山郡西川町 / 🚗 山形自動車道「月山IC」から車で約10分

🕐 日帰り営業 11:30〜16:00 ※訪問時(2025年9月17日)の情報

🗓 定休日 なし

💴 日帰り入浴 3,000円/宿泊者 1,100円

📅 事前予約制/利用時間 2時間まで

👘 サウナ着を着て男女混浴

🔥 サウナ:離れ棟「阿頼耶(Araya)」/円形/iki METOSサウナストーンヒーター/月山クロモジ蒸留水でセルフロウリュ可

💧 水風呂:屋外テラス/月山系のまろやかな水

🌲 外気浴:湖畔ビューのリクライニングチェア(屋根あり)

🍜 旅メシ:『蛙の子』で山そば


赤い方の飛行機JALさんはサウナ旅に特化したパッケージツアーもご用意しています。お得なプランもあるのでぜひ一度のぞいてみてください。

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