『湯屋FROBAKKA』

もい。

目下、「御宿野乃・全店制覇」を、しずかに、目指しています。
その、富山編の週末。
本来なら、東京から北陸新幹線一本で、まっすぐ、富山に、着地するのが、いちばんの、正解ルートなのですが、僕には、持病、というか、ちょっとした、たしなみが、あります。
赤い翼病、というやつです。
というわけで、羽田から、JALで、小松空港にIN。
そこから、北陸新幹線に、こっそり、乗り換えて、富山を、うっかり、通り越して、目指したのは、黒部。
「黒部宇奈月温泉」駅で、バスに乗り換え。
あいの風とやま鉄道の「黒部」駅で下りて、駅からの道を、20分ほど、ぽつぽつ、歩きます。
「もっと、深い山の中かな。」と、勝手に、想像していたのですが、意外にも、これが、けっこう、普通の、街中。
道の駅の隣、家族連れでにぎわうロータリーの、少し奥まったところに、木のあたたかい色をした、なかなか大きな1軒が、ぽつん、と、たたずんでいました。

『湯屋FROBAKKA』

ここが、富山編、野乃の前の、1軒目です。


湯屋FROBAKKA=もしかして、「風呂+ばっか」?の、街のサウナテーマパーク。

正直に告白すると、FROBAKKA の、正しい語源は、僕は、知りません。
FRO は、素直に読めば、たぶん、「風呂」。
BAKKA は、富山弁の「〜ばっか(=〜ばかり)」の音を、ちょんと、乗せているのかもしれません。
そう読むと、「風呂+ばっか」=「風呂ばっかり」の店、という、うれしい看板になります。
一方で、BAKKA という響き、北欧語圏だと、丘や、川岸を、意味する語にも、うっすら、似ています。
どちらが正解なのか、あるいは、両方を、まぜたダブルミーニングなのかは、いずれ、施設の方に、そっと、伺ってみたい、宿題として、しまっておきます。
中に入ってみると、なるほど、看板通り、「風呂ばっか」の名に、恥じない品ぞろえ。
薪ストーブの本サウナが、2種類。
そのほかに、貸切サウナも、複数、館内に、点在しています。
なんと、3000円ちょっとで、それら全部を、1日で、ぐるっと、体験できるイベントも、開催中でした。
僕は、この日、時間があまりなくて、そのぜんぶは、まわりきれず、断念。
けれど、看板の2種類だけで、じゅうぶんに、ちょっとした「サウナテーマパーク」を、味わえました。
ちなみに、施設の規模からすると、大浴場そのものは、そんなに、広くはなかったです。
主役は、あくまで、サウナ、なのです。


やまびこサウナ、砂時計のkaikuと、窓の向こうの、アルプス。

まずは、名前からして、風景を含んでいる、1軒目、「やまびこサウナ」の扉を、そっと、押します。
定員20人、天井が、ぐっと、高い、大きめの箱。
左右で、高さの、ちょっと違う、段差のあるベンチ。
温度は、85℃、薪ストーブの、じん、と、柔らかい、あたたかさ。
セルフロウリュ、可。
ロウリュの間隔は、砂時計で、管理。
1杯かけたら、砂時計を、ぽつん、と、逆さにする。
砂が、落ちきるまでは、次のひと桶は、待つ。
このゆるやかなルールが、部屋の空気を、なんとなく、まっすぐに、してくれます。
やまびこ、というのは、フィンランド語で、kaiku(カイク=こだま/木霊)。
砂時計の、ちいさな、砂の落ちる音が、あの、山にこだまする音の、静かな縮小版みたいに、部屋のなかで、ちょんと、鳴っているような、そんな感覚がありました。
そして、いちばんの、ごちそう、が、側面の、大きな窓。
その向こうに、北アルプスの、白い稜線が、まっすぐ、届いてきます。
サウナ室から、この景色を、汗と一緒に、いただけるだけで、黒部まで、乗り継いで、来た、じゅうぶんな理由が、そこに、しずかに、ありました。


あなぐらサウナ、はじめての、onkaloの、感覚。

もう1軒、こちらは、名前からしても、雰囲気が、まったく、ちがう、「あなぐらサウナ」。
扉を開けた瞬間、部屋の中は、ぐっと、暗い。
コンクリートの躯体に、黒い、特殊な塗料が、うっすら、塗られているようで、光が、ほとんど、返ってこない。
定員は、12人ほど、そこそこの広さ。
温度は、75℃と、数字だけみると、ちょっとマイルド寄り。
けれど、この、湿度が、なかなか、独特です。
オートロウリュで、静かに、繰り返し、蒸気が、じゅう、と、送り込まれます。
すると、熱が、ストーブから、ではなく、部屋そのものから、じっくり、じっくり、体を、あたためてくる感覚があります。
「これは、今まで、経験したことのない、感じだな。」
と、ひとりごとを、こぼしました。
フィンランド語で、穴/洞穴/窪みは、onkalo(オンカロ)。
まさに、その onkalo の中に、静かに、身を横たえて、頭のうえから、じわりじわり、と、熱の毛布を、かけてもらっているような、そんな、初めての体験でした。
サ活には、「あなぐらサウナは、今まで経験したことのない感覚」と、素直に、書きました。
書いたそのままの、1軒でした。


土管の水風呂、マリオのあれ、みたいな。そして、日当たり良好の、外気浴。

浴場の、もうひとつの主役が、水風呂です。
2人用が1つと、1人用が2つ、そして、深さが、ちょっとずつ、違う。
中でも、思わず、うれしくなったのが、土管のカタチをした、深い方。
うすい灰色の、まさに、あの、マリオのゲームに出てくる土管をに、水を張ったような、見た目。
深さは、160cmほど。
背筋を、まっすぐ、伸ばしたまま、身を沈められる、うれしい深さです。
温度は、きっちり、14℃。
黒部の地下水を、掛け流しで、絶えず、注いでいるとのこと。
体感の柔らかさが、じゅうぶんに、絶好調で、深さと、温度と、水質の、3拍子が、そろっている、じつに、贅沢な1槽でした。
そのまま、外の外気浴スペースへ、ちょんと、移動。
アディロンダックチェアが、6脚ほど、ずらり。
ベッド型のチェアも、2つ。
日当たりが、非常に、良好で、3月下旬の日曜午後の、まっすぐな光が、頭のてっぺんから、指の先まで、届いてきます。
そこに、絶妙に、風が抜けていく。
これは、しれっと、うれしい、いい椅子でした。


ガパオライスと、オニオンスープと、正直な、ひと言。

じゅうぶんに、身を、あたためてから、施設内の食堂へ。
サウナ飯として、注文したのは、ガパオライスのセット、1,500円。
運ばれてきたのは、深めの器に、ぷりぷりのご飯と、しっかり炒めた挽き肉、その上に、目玉焼き、青々としたルッコラ、そして、木のトレーの右端に、こっくりと、オニオンスープ。
まず、ガパオライスを、ひと口。
うーん、悪くはない、けれど、これは、正直に言うと、「まあまあ」でした。
けれど、そのあと、オニオンスープを、ふう、と、口に運んで、驚きました。
玉ねぎの、素直で、じんわりした甘みが、まっすぐ、届いてくる、いいスープ。
サウナ後の、身体には、こういう、静かな、汁物の1杯が、ときどき、いちばん、うれしいごちそう、なのかもしれません。


日曜日の午後
それほど混雑もなく
若い方々が多い印象
薪ストーブの柔らかい熱
あなぐらサウナは今まで経験したことのない感覚
土管の水風呂も楽しい
いいですねココ
— Greippi(2026.03.22 1回目の訪問)

湯屋FROBAKKAさんの様子はYouTubeでもまとめています。よかったらどうぞ。


黒部の街の記憶を、食卓にも。

やまびこサウナの窓の向こうの、北アルプスの、白い稜線。
土管の水風呂の、掛け流しの、地下水の、素直な冷たさ。
黒部の空気の、あの、まっすぐな1日を、家に戻ってからも、もう一度、口に運びたくなります。
そんな夜のために、富山の顔ともいえる、ますのすしを、まとめてお取り寄せ。
桜色のしっとりした鱒と、笹の香りをまとった押し寿司の1切れを、口に運ぶだけで、黒部までの、あの新幹線の車窓の、うっすら残雪の稜線が、しずかに、食卓にも、戻ってきます。


📍 施設情報

湯屋FROBAKKA(ゆや フロバッカ)

🗺 富山県黒部市 / 道の駅隣接

🚃 アクセス:あいの風とやま鉄道「黒部」駅から徒歩約20分

🕐 営業時間 10:00〜23:00

💴 入浴料 1,000円/サウナ飯セット 1,500円ほか

🔥 やまびこサウナ:85℃/薪ストーブ/セルフロウリュ可(砂時計管理)/定員20人/窓からアルプス一望

🔥 あなぐらサウナ:75℃/薪ストーブ・オートロウリュ/定員12人/暗室+黒塗料躯体で独特の湿度と熱の当たり方

❄ 水風呂:14℃/地下水掛け流し/2人用×1+1人用×2/土管型(深さ160cm)を含む深さバリエ

🍃 外気浴:屋外露天スペース/アディロンダック6脚+ベッド型チェア2/日当たり良好

🏨 貸切サウナ複数あり/全体験できる企画イベント開催時期あり(要事前確認)

🍚 併設食堂:サウナ飯メニューあり(オニオンスープが個人的おすすめ)

🗓 訪問日:2026年3月22日(日曜日)13:30〜15:30

※料金・営業時間・イベントは公式サイトで最新情報をご確認ください


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