『菊の湯』

もい。

妹背牛のペペル、サウナ上がりの体を、ローカル列車に乗せて。
雪原のなかを、ことことと、また旭川駅まで戻ってきた。
お腹は、しっかりと、空かせたまま。
旭川の街なかで、まずは、寄りたい場所がある。

『蜂屋』

旭川ラーメンの始祖、と言われている、あの一軒。
ここの『濃いーの』を、いちど食べてしまうと、もう、ふつうの醤油には、戻れない。
焦がしラードのsavu(サヴ=煙)の香りで、サウナ前から、ひとり、勝手に発火。
そうして、しっかり腹を満たした、その足で。
神楽岡へ、銭湯サウナの、復活劇に、会いに行きます。

『菊の湯』

創業から、60年。
2023年3月に、一度、暖簾を下ろし。
クラファンと、応援する人たちの肩を借りて、2024年9月に、大復活。
古いのに、uusi(ウーシ=新しい)、そんな銭湯サウナの話を、北の街で。


腹ごしらえに、蜂屋の『濃いーの』

まずは、サウナの前に、ラーメンの話を、先にさせてください。

蜂屋の、『濃いーの』。
醤油色というより、もう、黒に近い、深い茶色のスープ。
表面に、焦がしラードが浮かんでいて。
お椀に顔を近づけた瞬間、ふわっ、と立ち上るのは、香ばしい、savuの香り。
これがもう、わたしの中では、勝手に、スモークサウナラーメン、と呼んでいる、一杯。
焦がしラードの煙感と、醤油のキレと、大判チャーシューの濃さ。
中太の縮れ麺が、その黒いスープを、しっかり、持ち上げてくる。
雪国で凍えた体に、これは、もう、ずるい。

サウナ上がりではなく、サウナ前に食べるラーメン、というのも、たまには、いい。
お腹がしっかり温まったあとに、雪の街を、菊の湯まで。


サ旅費

🚃 JR富良野線「神楽岡」駅から徒歩2分
🕐 営業時間 14:00〜24:00 / 日曜は朝9:00オープン / 定休日:不定休(基本なし)
💴 入浴料 500円 + サウナ 200円
🧴 シャンプー等 備付あり

※ 料金・営業時間は訪問時(2025年2月19日)のものです。最新情報は施設公式SNSなどをご確認ください。


サウナ

Good point 👍

  • リオープン 創業から60年、2023年3月に一旦閉業したものの、クラファンなどを経て、2024年9月に大復活
  • ハルビア サウナ室は昔ながらの風情を残しつつ、最新のストーブを導入 日替わりアロマのセルフロウリュで、湿度も香りもGood!!
  • ドバドバ 狭いながらも地下水を、ぜいたくに掛け流ししまくりの水風呂 約16℃と、サウナとのバランスもバッチリ
  • 熱湯 こちらのあつ湯は、激アツ 知らずに入ったおじさんが、悲鳴をあげていました このアツさに耐えた後の水風呂もまた、格別
  • ポジティブ 銭湯にしては、若いスタッフさんも多く、とても良い雰囲気 オリジナルグッズの販売など、ロビーもにぎやか クラフトビールも、あります

『菊の湯』。
レトロな書体で、誇らしげに。
庇の下には、カラフルな「ゆ」ののれん。
ドアの脇には、ちょこんと、おかえりなさい、と言いたげな、ふたつのたぬき。
大きいほう、よく見れば、お腹に「菊の湯」の文字。
60年、この場所で、お湯を沸かしてきた、銭湯の、おまもり。
そのおまもりが、一度暖簾を下ろしてから、また、ここに立っている、というだけで。
玄関先で、ちょっと、しんみり、する。


そして、リオープンの、ハルビアと、ドバドバと、激アツの湯

のれんを、しゅっとくぐって、券売機で500円+サウナ200円。
合計700円という、おそろしく良心的なお値段。
昔ながらの番台で、いざ、浴室へ。

浴室は、いい意味で、銭湯。

タイル張りの床、年季の入った木のロッカー、湯気でけぶる空気。
ところが、サウナ室の戸を、しゅっと、開けた瞬間に、印象がぐっと変わる。
ベンチや内装は、昔ながらの風情。
そして、その真ん中で、しずかに、堂々と熱を放っているのは。
ピカピカの、ハルビアの最新ストーブ。
古い体に、新しい心臓を、しれっと、入れたような風景。
これが、復活、ということなのか、と、しみじみ。

セルフロウリュは、日替わりアロマで。
備え付けの柄杓で、ストーンに、しゅわっ。
室内が、ふわっと、香りに包まれる。
温度のキレと、アロマの湿度が、きれいに混ざって。
銭湯サイズの、こぢんまりとしたサウナ室なのに、湿度の乗りかたが、しっかり、現代。

そして、外に出れば、まさに、ドバドバ。

水風呂は、たしかに、狭め。
ひとり、ふたりで、ぎゅっと、占有するサイズ感。
でも、その狭さに、地下水を、これでもか、と掛け流す、贅沢。
水温は、おそらく約16℃。
キンキンの一撃、というよりは、やわらかく、ぐるりと包む水質。
ハルビアの熱を、ちょうどよく、リセットしてくれる、ジャストな温度。

そして、もうひとつの主役が、激アツの、熱湯。

湯船は、ふたつ並んでいて、片方が、ぱっと見、ふつうの湯。
でも、奥のあつ湯のほうに、なにも知らずに、つま先から入ると。
ぴっ、と、神経が、跳ねる。
これは、ヤバいやつ。
事実、隣にいた、地元のおじさん。
よっこいしょ、と、つま先を入れた瞬間。
「あぢぃ!」
と、はっきり、声が、出ていた。
わたしも、思わず、ふふっ、と笑ってしまう。
ちなみに、このアツさに、いちど耐えたあと、地下水の水風呂に飛び込むと。
これが、もう、別格、というやつ。
サウナ→水風呂→外気浴、ではなく、熱湯→水風呂→ベンチ、もまた、菊の湯の、立派な交互浴コース。

サウナ上がりに、ロビーへ戻れば。

そこには、銭湯らしからぬ、nuori(ヌオリ=若い)スタッフさんたちが、にこやか。
オリジナルグッズが、棚に並んでいて、ステッカーや、タオルや、Tシャツ。
冷蔵ケースには、地元のクラフトolut(オルット=ビール)まで、しれっと、並んでいる。
銭湯で、クラフトビール、というだけで、もう、ちょっと、にやけてしまう。
館内ぜんたいに、ふわっと漂う、positiivinen(ポシティーヴィネン=ポジティブ)な空気。
60年続いた銭湯が、いちど閉じて、また開いた、そのうれしさが。
お湯の温度や、グッズや、若いスタッフの笑顔から、ぜんぶ、にじみ出ている、ような気がする。


蜂屋の『濃いーの』を、家でも、もう一度。

菊の湯のサウナ上がりに、また思い出してしまったのが。
ついさっき食べた、蜂屋の、あの黒いスープと、焦がしラードのsavu
旭川ラーメンには、ありがたいことに、お取り寄せという文明があります。
家で食べる旭川醤油は、ちょっとした、旅の追体験。


旭川サウナ旅の様子はYouTubeでもまとめています。よかったらどうぞ。

クラシックな外観に
モダンなサウナストーブが
とっても良い感じ

水風呂はやわらか

熱湯との交互浴も最高

そして館内にただよう
ポジティブな空気感が
なによりも◎
— Greippi(2025.02.19 1回目の訪問・水曜サ活)


まとめ

旭川駅から、ひと駅、神楽岡。
創業60年、一度暖簾を下ろしてから、クラファンを経て、もういちど立ち上がった銭湯サウナ。
古いタイルの浴室の真ん中で、しれっと熱を放つ、ハルビアの最新ストーブ。
日替わりアロマのセルフロウリュと、地下水ドバドバの水風呂、約16℃。
そして、おじさんの悲鳴を呼ぶ、激アツの熱湯と、その後の水風呂の格別さ。
ロビーにはnuoriなスタッフさんたちと、クラフトolutと、オリジナルグッズと、positiivinenな空気。

蜂屋のsavuで、お腹を満たしてから、神楽岡で、菊の湯に、入る。
旭川。やっぱり、最高。
赤い翼で、いつかまた、この街へ。

📍 施設情報

菊の湯(きくのゆ)

🗺 北海道旭川市神楽岡 / 🚃 JR富良野線「神楽岡」駅から徒歩2分

🕐 営業時間 14:00〜24:00 / 日曜は朝9:00オープン / 定休日 不定休

💴 入浴料 500円+サウナ200円 ※訪問時(2025年2月19日)の料金

🔁 創業60年/2023年3月閉業→クラファンを経て2024年9月リオープン

🔥 ハルビアの最新ストーブ/日替わりアロマでセルフロウリュ

💧 地下水ドバドバ掛け流しの水風呂/約16℃でサウナとのバランス◎

♨ 激アツの熱湯/湯→水の交互浴もコース化できる

🍺 ロビーにクラフトビール、オリジナルグッズ、若いスタッフの笑顔


赤い方の飛行機JALさんはサウナ旅に特化したパッケージツアーもご用意しています。お得なプランもあるのでぜひ一度のぞいてみてください。

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