『鉄輪むし湯』

もい。

別府、日帰り。

2023年5月、大分県別府市・鉄輪(かんなわ)温泉。

『鉄輪むし湯』

地獄蒸しの湯気がそこらじゅうから立ちのぼる、鉄輪の温泉街。
路地を歩いていると、瓦屋根の和風建築から、ぶわっと、蒸気が噴き出している。
正面の木の看板に、達筆で「鉄輪むし湯」。
その下、赤い垂れ幕に「鎌倉時代 蒸風呂 一遍上人開基」。
鎌倉時代から続く、蒸し湯。
これは、もう、ただの銭湯サウナの話、じゃない。

副題は、フィン語からひとつ、いただく。
yrtti(ユルッティ=ハーブ・薬草)。
ここのむし湯、敷きつめてあるのは、石菖(せきしょう)という、清流沿いに生える薬草。
その上に、ごろん、と寝る。

ちなみに、これがサウナか、と問われると、ちょっとだけ、答えに困る。


サ旅費

🗺 大分県別府市鉄輪上1組 / 📞 0977-67-3880
🕐 06:30〜20:00(最終受付19:30)/第4木曜定休(祝日の場合は翌日)
💴 むし湯 700円 / レンタル浴衣 220円(Tシャツ・短パン持参可)

※ 料金・営業時間は訪問時(2023年5月)のものです。最新情報は施設へご確認ください。

サ旅メシは、むし湯のすぐ近く、『丞氣屋(じょうきや)』で、とり天定食。

大分の名物、とり天。
唐揚げじゃない、天ぷらの衣で、鶏を、ふんわり揚げたやつ。
皿にどん、と盛られた山。
横には、酢醤油風の特製タレ。
ひとくち、ぱくっ。
衣がふわっと割れて、なかから、じゅわっ、とした鶏。
唐揚げよりも軽い、けれど、天ぷらよりも、しっかり鶏。
タレに、ちょん、とつけると、酢の酸味で、口がリセットされて、また、次のひとくち。
プレートには、サラダ、なすの煮びたし、卯の花、漬物、と、お惣菜が盛りだくさん。
ご飯と、お味噌汁が、別添えで、どん、どん。
これで、880円。
むし湯のあと、汗で軽くなった体に、ちょうどいい量。
別府の名物を、ちゃんと、ひと皿で。


サウナ(?)

受付で700円、浴衣を借りて、220円。
着がえる場所が用意されているので、そこで、白い浴衣にチェンジ。
頭にも、手ぬぐいをきゅっ。
入口の前で、おばちゃんが、待っていてくれる。

Good point 👍

  • 石菖のかほり むし湯の床に、敷きつめてあるのは、清流沿いに群生する薬草「石菖(せきしょう)」 その上に、ごろり、と横たわる 蒸気と、薬草の香りが、いっしょに、すーっ、と鼻に抜ける えもいわれぬ、というのは、こういう香りのこと
  • 8分一本勝負 蒸されタイムは、きっちり8分 扉の外で、おばちゃんが、時計を見ている 長くもなく、短くもない、ちゃんと管理された8分
  • 延長もできます 8分が経つと、おばちゃんが、扉ごしに「延長する?」 まだいけそうなら、追加の2分 最大10分 ちゃんと、無理させない設計
  • すんごい発汗 たった最大10分なのに、汗が、ダラダラ 浴衣がぐっしょりになるレベル 水風呂は、残念ながら、なし でも、外に出た瞬間の、湯冷めしない感じが、独特
  • 優しいおばちゃん 陽気で、明るくて、初めての客にも、入り方を、ていねいに教えてくれる 石菖の上にどう寝るか、頭はどっちか、苦しくなったらどうするか、ぜんぶ、教えてくれる 初めてでも、大丈夫

扉を開けて、なかへ。

真っ暗ではなくて、薄あかり。
床いっぱいに、石菖が、敷きつめられている。
そこに、横たわる。
背中が、すぐに、薬草に包まれる。
蒸気と、香り。
鼻から吸うと、青く、深く、ちょっと甘い、植物のにおい。
これが、800年続いている香り。
鎌倉時代の人も、同じものを、嗅いでいたはず。

1分。
2分。
3分。
体の表面じゃなくて、奥のほうから、汗が、にじむ。
普通のサウナの、表面焼き、とは違う。
蒸気が、内側に、押し込んでくる。
浴衣が、徐々に、重くなる。

8分。

扉ごしに、おばちゃんの声。
「延長する?」
ちょっと、考えて、「はい」。
追加の2分。

10分後、ふらり、と外へ。

水風呂は、ない。
代わりに、シャワーで石菖を流して、すこし、ぼーっとする。
体は、芯から、ほかほか。
表面は、汗と石菖。
そして、肌に、青い香りが、しばらく残る。
これは、ととのう、というのとは、ちょっと違う、別の何か。
でも、たしかに、いい。

サウナか、否か。
うーん、どっちでもいい、ぜ。
yrtti(ユルッティ)。
800年の薬草に包まれる、ということが、ひとつ、ここにある。


サウナの定義の外にある、800年の蒸し湯。
別府に来たら、一回。
ぜひ、入ってみてほしい。


まとめ

大分県別府市・鉄輪温泉の『鉄輪むし湯』。
営業は朝6:30から夜20:00(最終受付19:30)、第4木曜定休、入浴700円+浴衣220円。
鎌倉時代、一遍上人が開いたと伝わる、800年の蒸し湯。
床に敷きつめた薬草・石菖の香りに包まれて、8分(+延長2分)の一本勝負。
おばちゃんが、扉の外で、時計を見ている。

水風呂は、ない。
ロウリュも、アウフグースも、ない。
これは、サウナの定義からは、すこし、外れているかもしれない。
それでも、yrttiの香りに包まれる、あの10分は、たぶん、ほかでは買えない時間。

サ旅メシは、すぐ近くの『丞氣屋』で、とり天定食880円。
別府の名物を、サ後のからだに、ちょうどいい量で。

この時のサウナイキタイでのサ活にはこう書いた。
「これがサウナかどうかは知らんけど、とにかく最高」
別府、日帰りでも、ちゃんと行ける。
むし湯、覚えておいてほしい。

では。もいもい。


📍 施設情報

鉄輪むし湯(かんなわむしゆ)

🗺 大分県別府市鉄輪上1組 / 📞 0977-67-3880

🕐 6:30〜20:00(最終受付19:30)/第4木曜定休(祝日の場合は翌日)

💴 むし湯 700円/レンタル浴衣 220円(Tシャツ・短パン持参可) ※訪問時(2023年5月)の料金

🏛 鎌倉時代に一遍上人が開いたと伝わる、別府八湯・鉄輪温泉の歴史的蒸し湯

🌿 床に薬草「石菖(せきしょう)」を敷きつめ、その上に横たわって蒸される

⏱ 8分一本勝負(延長は最大2分/合計10分)/おばちゃんが扉の外で時間を計測

❄ 水風呂なし/湯冷めしないからだの内側に、薬草の香りがしばらく残る

🍱 サ旅メシは近くの『丞氣屋(じょうきや)』でとり天定食880円(大分名物・おかずいっぱい)


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