『サウナの梅湯』

もい。

『白山湯 六条店』を出て、朝銭湯サウナはしごの、2軒目へ。
京都の街を、マップを片手に、また15分ほど歩きます。
路地の一角、川沿いの静かな通りに、いかにも”昔ながらの銭湯”という佇まいの1軒。
紺の暖簾に、赤い文字で、「梅湯」。

『サウナの梅湯』

京都のサウナー諸氏に、この店を知らない方は、たぶん、いないと思います。
“ゆとなみ社”という銭湯再生グループのフラッグシップ、そして、サウナイキタイでの”イキタイ数”が、京都府内でNo.1、というレベルの、街の顔。


京都・梅湯、朝からsuosittuな1軒。

入浴料は550円。サウナ代込み。
朝6時から夜中2時まで、しっかり長い営業時間。
フィンランド語で、人気のある、はsuosittu(スオシット)。
この梅湯、まさに、京都サウナ界のsuosittu代表。
月曜日の11時、という、普通なら静かなはずの時間帯にもかかわらず、更衣室は、じゅうぶんに賑やかでした。
地元の常連さんに混じって、日本人の観光客、そして外国人の姿もちらほら。
「これは、朝でも、この賑わいなのか」と、頬をゆるめて、脱衣スペースの隅に身を寄せます。
suosittu であること、それ自体が、この店の第一印象を決めているのは、間違いありません。


サウナ室:狭めのストーン対流式と、内開きのドア。

浴場のサウナ室へ。
定員はがんばれば8人、狭め。
92℃のストーン対流式で、テレビはなし。
BGMには、うっすら、いわゆる”サウナ向けの選曲”が流れています。
ここでの、実用注意ポイントを1つ。
サウナ室のドアが、内開き、です。
ほかの施設では、外から“引いて”開けることが多いですが、ここは逆。
狭い室内に向かってひらくことになるので、中の状況にちょっと注意が必要です。
ご一緒した方々と、譲りあいながら座って、じっくり汗をこぼす。
派手さのある1室ではないけれど、”サウナー同志の暗黙の作法”が、うっすら空気に流れている、そういう1室です。


地下水掛け流しの水風呂と、椅子のない外気浴。

水風呂はひとつ、3人ほど、ふつうの深さ。
20℃くらいの地下水を掛け流しです。
“痺れる冷たさ”というよりは、じっくり浸かれるまろやかな温度帯。
水質は、しっかり良好で、肌当たりも柔らか。
そして、この店の、じつは、いちばん正直に書いておきたいポイントが、外気浴スペースが、”ない”、というところです。
屋外のスペース、内気浴のためのイスもテラス席も、ここには、ありません。
つまり、湯船の縁に、そっと腰を下ろして、頭を、ふう、と冷ましてください、というスタイル。
これは、町銭湯という業態の物理的な制約でもあり、それを承知で来る店。
“ととのい椅子”のフルコースを期待していくと、うっすら肩透かしを食らう可能性があります。
逆に、それをわかっていれば、「これはこれで、町銭湯らしい潔さ」として、味わえる設計です。


梅湯lehtiと、レトロな見せ方。

この店で、しずかに好きなのが、館内の”見せ方”です。
昔ながらの銭湯の骨格を、あえて活かしたレトロな内装。
番台まわりの掲示物や、脱衣所の壁の張り紙まで、”町銭湯らしい手触り”が、そこかしこに、残っています。
その中で、いちばん頬がゆるむのが、”梅湯新聞”。
フィンランド語で、新聞・雑誌・葉などを指す語はlehti(レフティ)。
この lehti、じつに、じっくり読んでしまうタイプの、浴室内の壁新聞なのです。
店の日々の話、店主の想い、スタッフの人となり、そしてイベント告知まで、手描きの温度感で、綴られている。
「あ、この店、しっかり、日常の温度で回っているんだな」と、うなずかせてくれる、うれしい1枚。
サウナ室と水風呂の性能そのもの、というよりも、”店の運営者の、日々の姿勢”が、湯気に混じって空気を作っている。
それが、たぶん、この店が京都でsuosittu No.1である本当の理由だと、勝手に想像しています。


正直な感想と、京都朝サウナはしご、完走。

ここで、しずかに、正直な話も、少し置いておきます。
サウナも、水風呂も、その他の設備も、僕の体感としては、他の京都銭湯サウナと比べて、”ずば抜けて上”、という感じでは、じつは、ありません。
それぞれ、町銭湯として、じゅうぶんに良質、というレベル。
だから、「サウナイキタイNo.1の理由が、設備そのものにあるか?」と問われると、うっすら首を傾げる部分もあります。
けれど、それを差し引いても、館内のレトロな見せ方と、梅湯新聞のような細やかな運営の手触り、そして、”朝から京都で気軽にサウナに入れる”という立地の便利さは、じゅうぶんに、この店の魅力。
それと、館内の、なんともいえない、やんわりとした空気感。
サウナの魅力は設備のスペックだけではない、というお手本のような施設でもあると思います。
京都に住んでいたら、白山湯と梅湯(もちろん他にも)を、その日の気分で、朝、選べる。
これは、旅で来ている僕からすると、素直に、うらやましい環境です。
これで、御宿野乃 京都七条をチェックアウトする前の、朝サウナはしご2軒、完走。
野乃での朝ウナも含めると午前中だけで3軒。
「どんだけサウナ好きなんだ?」と自分に呆れながら、京都の街を、そっと、あとにします。


白山湯からのハシゴ銭湯

朝からいろんなサウナを楽しめる京都

うらやましい
— Greippi(2026.05.11 1回目の訪問)

御宿野乃京都七条での宿泊の様子はYouTubeでもまとめています。よかったらどうぞ。


“梅湯”の、”梅”を、家の食卓にも。

『サウナの梅湯』の”梅”、この”梅”の1文字が、じつは、頭に残っていました。
サウナ後の口の中に、うっすらあまじょっぱい味が、じん、と欲しくなる瞬間、ありませんか。
そんなときのために、紀州南高梅(梅干し)を、まとめてお取り寄せ。
朝サ活のあとの、白いご飯に1粒。
そのひと口だけで、頭のなかが、ふう、と、リセットされます。
“梅湯”、という店名の余韻を、家の食卓に、そっと持ち帰るような1粒です。


📍 施設情報

サウナの梅湯 ※運営:ゆとなみ社

🗺 京都府京都市下京区/五条・河原町エリア

🚃 JR「京都」駅から徒歩約17分

🕐 06:00〜翌02:00(訪問時/2026年5月)

💴 入浴料 550円(サウナ利用込み)

🏛 昔ながらの街銭湯の骨格を活かしたレトロな内装/ゆとなみ社のフラッグシップ

📢 サウナイキタイの”イキタイ”数・京都府内No.1/観光客も含めて常時賑わい

🔥 サウナ室:92℃/ストーン対流式/定員8人/狭め/テレビなし・BGMはサウナセレクト/ドアは内開き(要注意)

❄ 水風呂:20℃/ふつう深さ/3人ほど/地下水掛け流し/水質良好・柔らかな体感

🌤 外気浴:スペースなし(浴槽のフチに腰掛けるスタイル)/周囲の邪魔にならないよう配慮を

📰 館内の壁新聞”梅湯新聞”:店の日常や運営者の想いが綴られていて、ついつい読んでしまう1枚

🗓 訪問日:2026年5月11日(月曜日)11時頃/1回目の訪問(同日午前・白山湯 六条店からのはしご2軒目)

※料金・営業時間・サービス内容は公式サイトで最新情報をご確認ください


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