
もい。
前記事の、御所宝湯の2週間後、今度は、京都七条の御宿野乃で宿泊。
伊丹空港から、京都についてすぐ。
チェックインまでの人の少ない午前中、”まだ行ったことのない京都の銭湯サウナへ”、という寄り道の予定を、あらかじめ、そっと、立てていました。
京都駅からトコトコ徒歩20分ほど。
昔ながらの京都らしい風情のある路地に、すん、と、しっとりたたずんでいた1軒に、ハジメマシテ。
『都湯 島原』
コチラは滋賀県・膳所(ぜぜ)の『都湯』さんの2号店。
以前、膳所の本店には一度だけおじゃましたことがありました。
島原にも都湯ができる、という話を聞いてから、ずっとイキタイと思っていた念願の訪問です。
京都・島原の路地に、pehmeäなたたずまいで。

島原というのは、京都の下京区の、独特な歴史を持つ街並みが、しずかに、残っているエリア。
そのしずかな路地に、この銭湯はひっそりたたずんでいます。
入口の暖簾をそっとくぐる。
番台で、なごやかなスタッフさんが、やさしい笑顔で迎えてくれます。
入浴料は、サウナ料を含めて700円。
店内はとてもコンパクト。
けれど、その狭さがまったく圧迫感になっていない。
むしろ、狭さを活かして、しっかり過ごしやすいレイアウトにしつらえられています。
フィンランド語で、やわらかい/柔らかな、は、pehmeä(ペフメア)。
そんなpehmeä な気配が、館内の隅々にまで、しずかに、行き渡っている。
これは、うれしい発見でした。
サウナ室:kapeaな扉と、ジャズBGMと、115℃の、うれしい攻めセッティング。

浴場の一角に、サウナ室の扉。
まず、その扉の幅に、驚きました。
フィンランド語で、狭い、はkapea(カペア)。
この扉の kapea さ、たぶん、僕の人生の中でも、”過去最狭”レベル。
横向きに身を細くしなくても通れる幅ではあるのですが、なかなか個性的な味のある扉です。
中に入ると、これもしっかり狭め。
定員はギリギリ5人、木のベンチに腰を下ろすと、すぐ目の前に、対流式のストーン系ストーブがやや遠慮がちに鎮座しています。
そして温度計を、ちらり、と確認。
「え、120℃?」
というレベルの、しっかり攻めた表示。
とはいえ体感としてはそこまでがっつり刺してくる熱さではありません。
狭いだけに、扉を開閉するタイミングで、温度感がうっすらぐらつくという繊細さもあります。
誰かが出入りする時は、道を作ってあげないと身動きもままなりません。
この、狭いからこその譲りあい精神も、館内にただよう、“やわらかい気配”を生み出す、一つの要素なのかなと想像します。
そして、記憶に残るのがこの部屋のBGM。
耳に心地のいいジャズが、ズンズン、と流れていました。
「なんか、音がしっかりいい。」
と、素直にうなずいてしまううれしい選曲とまっすぐな音質。
汗が、ぽつり、ぽつり、とこぼれていく間、この軽快なジャズの1曲をじっくりと味わいました。
地下水掛け流しの、うれしいオーバーフロー水風呂と、内気浴の工夫。
サウナ室のすぐ隣、水風呂へ。
1人用の、しっかり深めの1槽。
温度は、19℃くらい。
数字だけ見ると、じっくり派向けの、やさしめの水温。
でも、この水風呂のいちばんのごちそうは、”掛け流し+オーバーフロー”の設計です。
地下水が絶え間なく注ぎ込まれていて、常になみなみ、たっぷり。
そこへ身を沈めた瞬間、ぶわーっと流れ出る大量の水が、少しの背徳感と最高の爽快感をもたらしてくれます。
(この、”オーバーフローの爽快感”、以前伺った、本店・膳所の都湯と、しっかり、共通する体験でした。系列で受け継がれている、うれしい設計思想なのだと思います。)
さらに、うれしいことに、もうひとつ、バイブラの水風呂も用意されています。
こちらは少し広めで、ちょっとだけ、のんびりできます。
外気浴のスペースは、この施設には、ありません。
その代わりに、内気浴の椅子が浴場エリアに3脚、そして脱衣所に3脚、しっかり配置されています。
この規模感の町銭湯で、この椅子の数は”ブラボー”と称賛を送りたい配置。
派手さは、ない。
けれど”サウナー思いの細やかな設計”が、随所に、ちゃんと、行き渡っている、そういう1軒です。
番頭さんと、“やわらかい気配”の正体。

前の記事で、『御所宝湯』への旅を書きました。
その、奈良の素敵な銭湯で以前番頭をされていた方が、この訪問時、ここ島原の番頭をされていました。
暖簾をくぐって、まず最初にうれしい笑顔で、迎えてくださったのが、まさに、その方でした。
ずっと、この施設内で感じていた“やわらかい気配”。
たぶん、それは、この番頭さんの人柄そのもの、なのかもしれません。
『御所宝湯』と『都湯 島原』が、どこか似た雰囲気なのも、きっと気のせいではないはず。
この後、その番頭さんは島原を離れられた、と噂に聞きました。
どちらへ行かれたのか、僕にはわかりませんが、またどこかの町の湯気の中で、この“やわらかい気配”を感じられる日が来たらいいな、と、ひそかに楽しみにしています。
サウナめし:『みやこ食堂』のやわらかい親子丼。

しっかり満足したあと、サウナを出て。
脱衣所で着替えをしていると、レトロな広告のポスターが目に飛び込んできました。
「みやこ食堂」。
昭和の書体でまっすぐ書かれた1枚。
そういえばここへ来る途中、そんな名前の食堂があったな。
と、『都湯』をあとにして、来た道を戻ってみると、やっぱり、渋い暖簾の食堂が。
中へ入って注文したのは親子丼、なんと620円。
運ばれてきたのは、白い丼にしっとりとろけた卵でやさしく包まれた鶏肉が、でん、とのったThe親子丼。
ひと口、口に運んでみると想像通りやわらかい。
味わいは、はんなり、ひかえめ。
この、みやこ食堂の親子丼の pehmeä な気配は、都湯・島原の館内の気配と、たしかに重なっている気がして。
「これが京都っぽいってことなのかな?」なんてことを思いつつ、最後までおいしくいただきました。
都湯さん
島原はハジメマシテやわらかい気配がただよう素敵な銭湯サウナ
また来ます
— Greippi(2026.05.10 1回目の訪問)
御宿野乃 京都七条への宿泊の様子はYouTubeでもまとめています。よかったらどうぞ。
京都の、うれしい pehmeä な気配を、自宅の湯呑みにも。
『都湯・島原』の館内のやわらかい気配、地下水掛け流しのオーバーフロー水風呂、そして、みやこ食堂のやわらかい親子丼。
帰宅してからも、あの、京都の時間を、そっと、たどりなおしたくなります。
そんな時のために、京都の顔、宇治茶を、まとめてお取り寄せ。
若草色の水色(すいしょく)と、まっすぐ立つ、青い香り。
急須で、少し時間をかけて、一杯を淹れるだけで、島原の路地のあの気配が食卓にも戻ってきます。
📍 施設情報
都湯 島原(みやこゆ しまばら)
🗺 京都府京都市下京区/島原エリア
🚃 JR「京都」駅から徒歩約20分
🕐 日曜日 07:00〜翌01:00(訪問時/2026年5月) ※曜日により営業時間変動
💴 入浴料 700円(サウナ利用込み)
🏛 京都・島原の路地にひっそりたたずむ銭湯サウナ/コンパクトながらサウナー思いのレイアウト
🔥 サウナ室:115℃前後/ストーン対流式/定員5人/狭め/テレビなし・BGMはジャズ/扉の幅は過去最狭級
❄ 水風呂1:19℃/まあまあ深め/1人用/地下水掛け流し+オーバーフローの爽快感
❄ 水風呂2:バイブラ槽もあり
🛋 ととのいスペース:外気浴なし/内気浴椅子3脚+脱衣所椅子3脚/この規模感で”最大限のがんばり”
👤 スタッフ:スタッフさん方みんななごやか/館内全体に”やわらかい気配”
🍚 サ飯Tips:徒歩数分『みやこ食堂』の親子丼(620円)/脱衣所のレトロ広告に惹かれて
🗓 訪問日:2026年5月10日(日曜日)/1回目の訪問
※料金・営業時間・スタッフ情報は変動あり/公式サイトで最新情報をご確認ください
赤い方の飛行機JALさんはサウナ旅に特化したパッケージツアーもご用意しています。お得なプランもあるのでぜひ一度のぞいてみてください。




コメント