『有松温泉元湯れもん湯』

もい。

御宿野乃全軒制覇シリーズで訪れた金沢。
夕方にチェックインする予定なのですが、少し早めに金沢入りしたので、その前に、町の銭湯サウナに1軒、寄っておこうと決めていました。
金沢駅から、路線バスに乗ります。
車窓の左手に、御宿野乃・金沢の建物が、ちょんと見えて、通過。
「あとで、また戻ってくるからね」と、心の中で、そっと手を振って、そのままバスに揺られること20分ほど。
下りたのは、「寺地」というバス停。
降りたその足で、目の前に、鮮やかな黄色い看板が見えました。

『有松温泉元湯れもん湯』


バス停「寺地」徒歩1分、”れもん湯”の由来は謎のまま。

まず、施設の名前について、告白しておきます。
「れもん湯」というカワイイ名前ですが、館内でレモンに出会えるかというと、そういうモチーフは、ほとんど、見つかりませんでした。
“なぜ、れもん、なのか”。
これは、この店の、しずかな謎として、そっとしまっておくのが正解のようです。
(もしご存じの方がいらしたら、こっそり教えてください。)
入浴料は、500円。
そして、サウナ利用は、追加で200円。
ここで、面白いのが、入浴料の500円はPayPayが使えるのに、サウナ代の200円は現金のみ、という、うっすら不思議な会計仕様。
「事情、なんとなくわかります」と、頬をゆるめながら、小銭を用意しました。
サウナ利用者には、専用のマットが1枚、貸し出されます。
これは、地味に嬉しい心遣い。


サウナ室:110℃、そして、テレビでは NHK のど自慢がlaulaa中。

サウナ室の扉を、そっと開けます。
横長2段、定員12人ほど、110℃前後のストーン対流式。
20分に一度、オートロウリュが落ちるので、湿度もちゃんと乗ってきます。
出入り口のドアが、ゆっくり閉まるタイプ。
つまり、扉が開いている時間が、少し長めなので、熱がじわりと逃げやすい構造です。
気になる方は、後ろの人がいなければ、そっと手を添えて、閉める速度を助けてあげるのが吉。
そして、この日の主役は、テレビでした。
チャンネルは、NHKのど自慢。
「え、のど自慢、まだ、日曜のお昼にやってるんだ」と、懐かしさが込み上げます。
この番組を腰を据えて見るのは、本当に何十年ぶりか、というレベル。
フィンランド語で、歌う、はlaulaa(ラウラー)。
おじさんが、うっすら緊張しながら、笑顔で1曲、laulaa している画面を、汗まみれで眺める。
妙にエモい体験でした。
しかも、この時ののど自慢の会場は、北海道・十勝の音更。
テレビの中の音更と、今いるれもん湯と、世界的にも珍しいとされる“モール泉”が、目の前でコラボしているのは、なんだか不思議な体験でした。


水風呂は2種類、屋外プールは”潜水可”の広さ。

水風呂は、なんと2槽。

水風呂① 屋内
サウナ室を出て、正面。18℃、一坪ほどの浅めの1槽。
水質は良好、水流もちょろちょろ程度。
サウナ直後に、まず、身を沈めるのに、ちょうどいい”1本目”の位置取り。

水風呂② 屋外
扉を1枚開けて、外へ。20℃、そこそこ広大な”小さめのプール”サイズ。
淀みなく、水が張られていて、なんと、潜水も、してもいいらしい。
温度は屋内よりちょっとだけ高めですが、開放感は、こちらが上。
屋内でキリッと冷やしてから、屋外プールで身を浮かべる、という順番が、おそらく、ここでの優勝コースです。


外気浴の椅子、足元にプールの水、そしてturveのモール温泉で〆。

外気浴スペースは、この屋外の水風呂の脇に、椅子が2脚、奥にはベッド型が2脚。
椅子の方は、足元に、水風呂の水が、ちょろちょろ流れてくる設計になっていて、これが、素直に、気持ちいい。
惜しむらくは、椅子の数が、そもそも少なめなうえに、地元の常連さんが、長居することが多いので、埋まりがちな時間帯があります。
空いていたら、しずかに、確保する。
それが、この店の外気浴の作法です。

そして、この店の締めのごちそうが、じつは、温泉。
先ほどもちょっと触れた、”モール泉”、というタイプの湯です。
モール、というのは、フィンランド語で、泥炭を意味するturve(トゥルヴェ)に由来する語。
遠い昔、植物由来の有機物が地層に沈み込んで生まれた温泉で、うっすら茶色い水色(すいしょく)と、とろりとした肌触りが、いちばんの特徴です。
温度もぬるめ。
サウナ→水風呂→外気浴、を何往復かしたあと、最後に、この turve のお湯に、ゆっくり身を沈めて、〆る。
サウナと水風呂のあとに、しずかに、身体を包んでくれる、この、ぬるっとしたモール泉。
これが、正直、この店の、いちばんの隠し玉かもしれません。


サウナめし:宇宙軒食堂のとんバラ定食。

身体を、しっかりと、ととのえて、館内をあとに。
またバスに乗って、金沢の街の中心部に戻ります。
野乃の前に、サウナめしとして、金沢の隠れ名物グルメを、1食、しっかり挟んでおきたい。
そこで、まっすぐ足を運んだのが、金沢のB級ソウルフードの1軒。

「宇宙軒食堂」

宇宙軒、なんて“ユニバース”なネーミング。
店の看板メニューは、”とんバラ定食”。
運ばれてきた黒いトレーには、白いご飯、味噌汁、たくあん、そして、こんがり焼けた”とんバラ”。
キャベツの千切りが、下にたっぷり、そして、おそらく本当の主役である自家製タレも、堂々と真ん中に鎮座しています。
一口、タレを絡めて口に運ぶと、豚バラの脂と、うっすら甘辛い醤油ダレと、キャベツのシャキ、が、口の中で、ぐるっと、宇宙的な調和。
「なるほど、これは、たしかに、ユニバース。」
サウナ後の身体に、この、うっすら濃いめの、金沢ソウルフードが、素直に沁みました。
(”金沢の隠れ名物グルメ”として、旅サウナー諸氏にも、記憶にとどめておいてほしい1軒です。)


れもん湯さんにハジメマシテ

高温サウナにオートロウリュで湿度をプラス
何十年かぶりののど自慢を見ながらじっくりと
露天の水風呂も最高
〆はモール温泉でしあげました

バス停も目の前でアクセスも良かったです
— Greippi(2026.05.17 1回目の訪問)

御宿野乃金沢への宿泊の様子はYouTubeでもまとめています。よかったらどうぞ。


金沢のモール泉の”とろり”を、家の甘みにも

れもん湯の締めに、ふう、と身を沈めた、あの、うっすら茶色くて、とろりとしたモール泉。
家に戻ってからも、あの質感を、今度は口の中で、もう一度たどりたくなります。
そんな夜のために、金沢の老舗和菓子屋・俵屋(たわらや)のじろあめを、まとめてお取り寄せ。
米だけを原料にした素朴な水あめで、うっすら琥珀色、しずかに、とろっと甘い。
ひと匙、そっと口に含むだけで、モール泉の余韻が、自宅のティータイムにも、ふう、と戻ってきます。


📍 施設情報
有松温泉 元湯れもん湯(ありまつおんせん もとゆ れもんゆ)
🗺 石川県金沢市/有松エリア
🚌 北鉄バス「寺地」バス停から徒歩約1分/金沢駅からバスで約20分(本数は少なめ)
🕐 10:00〜23:00(訪問時/2026年5月)
💴 入浴料 500円(PayPay可)+ サウナ利用料 200円(現金のみ)
🎁 サウナ利用者にはサウナマット1枚を貸出
🔥 サウナ室:110℃前後/ストーン対流式/横長2段/定員12人ほど/テレビはNHKのど自慢(日曜昼)/20分ごとにオートロウリュ/出入口ドアはゆっくり閉まるタイプ
❄ 水風呂①(屋内):18℃/浅め/一坪/水質良好/サウナ室目の前
❄ 水風呂②(屋外):20℃/浅め/広大な小プールサイズ/潜水可
🌤 外気浴:屋外露天/椅子2脚+ベッド型2脚/椅子の足元にプールの水がちょろちょろ流れる/混雑時は埋まりがち
♨ モール泉:ぬるめ/うっすら茶色/とろりとした肌触り/サウナ〆に最適
👥 客層:地元の年配男性中心/地元に愛されている街の温泉銭湯
🍚 サ飯Tips:金沢中心部に戻って『宇宙軒食堂』の”とんバラ定食(通称・ユニバース)”がおすすめ
🗓 訪問日:2026年5月17日(日曜日)12:00〜13:00/1回目の訪問
※料金・営業時間・サービス内容は公式サイトで最新情報をご確認ください

赤い方の飛行機JALさんはサウナ旅に特化したパッケージツアーもご用意しています。お得なプランもあるのでぜひ一度のぞいてみてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました