
もい。
今回は信州・松本の1軒。
『林檎の湯屋おぶ〜』
フィンランド語で、林檎はomena(オメナ)。
信州は言わずと知れた、りんごの本場。
その名を冠したスーパー銭湯が、松本の郊外にどっしり構えています。
名前を見た瞬間から“いつかイキタイ”と、しっかりリストの上位にピン留めしていた1軒。
そこへ、今回ちょっと特別なきっかけでしれっとお邪魔することができました。
トントゥ抽選会、当選、そして招待券。

きっかけはサウナイキタイさんが定期的にやっている「トントゥ抽選会」。
“当たったらいいなぁ”くらいの気持ちで応募していたその1本が、まさかの当選。
自宅のポストに、『林檎の湯屋おぶ〜』さんの丁寧な招待券が、しずかに届いた瞬間の、あの、じわっとくる嬉しさ。
サウナを愛している人たちがこういう縁を作ってくれる、というのはとってもありがたい。
そのありがたい招待券をしっかり握りしめて、野乃松本の滞在を楽しんだあと、松本の街からバスで揺られて向かった、というのが今回の旅程です。
アクセスに、ひとつだけ注意点。
まず、大事な注意事項をしっかり書いておきます。
アクセスは松本駅前のバスターミナルではなく、松本バスセンターから。
(駅前とすぐ近所ですが別の場所です。ここで乗り場を間違えるとそこそこ時間をロスします。)
松本バスセンター発の松本空港方面行きバスに乗り、18分ほどでバス停「野溝口」下車。
そこから、住宅地の中を徒歩6分ほど歩けば、大きな建物が視界に入ります。
大きめのスーパー銭湯、下駄箱キー1本ですべて完結。

入館するといかにも“最近のスーパー銭湯”らしい、下駄箱キータグ1本で入場・ロッカー・会計、すべてを管理するスタイル。
おおむねこういう方式は増えていますが、おぶ〜のさすがな親切ポイントが、下駄箱の扉に
「その番号のロッカーは、上段か・下段か」
の表記がちゃんと貼ってあること。
たかがワンステップ、されどワンステップ。
“僕のロッカー、上か下か、番号見ても分からん”のマゴマゴを、しっかり先回りで潰してくれる、ほんのりやさしい気遣いです。
細かいけれど、こういうところに施設のトーンが出ます。
受付で、招待券を少しドキドキしながら差し出したのですが、スタッフの方がじつに快く受け取ってくださって、
「ごゆっくりどうぞ」
の一言。
この時点で僕の期待値はしっかりMAXに達しています。
ロッカーの広さも、じゅうぶん。
浴場は屋内と屋外が、体感、ほぼ同じくらいの広さ、というのがじつに贅沢な設計。
開放的で空が近い、というだけで、もうご馳走のようなものです。
おとこまえSAUNA:ダブルストーブ、分厚い熱、そしてカウントダウン表示。

まずは、入口すぐ横の「おとこまえSAUNA」。
名前からして、しっかり気合いが入っています。
正面には、テレビを挟んで「遠赤」と「対流式」のダブルストーブ。
このダブル体制で、“熱の厚み”を存分に感じさせる設計です。
包み込むような遠赤外線と、頭の上でしっかり動く対流の熱が、体の芯まで、じわっ、と入ってくる。
ロウリュは、10分に1度のオートロウリュ。
そして、おぶ〜さんならではのアイデア。
サウナ室の入り口付近に”次のオートロウリュまであと◯分◯秒”
のカウントダウン表示を、きっちり出しているのです。
これがあると“ちょうどロウリュに当てて頂点をむかえたい”の欲張り欲を、しっかり叶えられます。
たかがカウントダウン、されどカウントダウン。
“サウナを楽しませたい”という気持ちが、しっかり設備に染み込んでいる、じつに念の入った1室です。
ベンチは4段(5段だったかも)、最上段はかなり熱い。
定員は25名くらい、というなかなかの広さで、TVは渋めに国会中継。
備え付けのウレタンサウナマットもきっちり用意されていました。
ひやたま:細い滝で、頭を冷やす贅沢。

おとこまえSAUNAで、しっかり熱を蓄えたら、まっすぐ室内水風呂へ。
ここの水風呂が、また贅沢な作り。
アルプスの伏流水をナノ化して備長炭の壁からしみ出させる、という凝った仕様。
体感16℃くらいで肌への当たりが、しっとり柔らかい。
そこに、“ひやたま”と呼ばれる細い滝のような吐水が頭の上に落ちてくる、というギミック付き。
熱で膨張した頭を、しずかに、けれど的確に冷やしてくれるこの滝が本当に気持ち良かったです。
ありがとうSAUNA:小さな部屋に、でっかいストーブ。

次に、奥のもう1つ“ありがとうSAUNA”。
ベンチは高めの2段、定員は8人くらい。
そんなに広くない部屋なのですが、そこに、部屋のサイズには不釣り合いなくらいでっかいサウナストーブがどっしり鎮座しています。
このコントラストがしっかり視覚で楽しい。
そして、5分に1度、照明がついている時間帯にだけセルフロウリュができるシステム、というのが、じつにユニーク。
“はい、今ロウリュしていい時間ですよ”と、部屋の照明が教えてくれるというエンタメ設計です。
とはいえ、正直に書いておくと、ロウリュ以前の時点で室内はすでにアチアチ。
“べつにロウリュしなくてもじゅうぶんに熱いんじゃないですかね?”と、真面目にツッコみたくなるレベル。
けれど、それでも、みんなロウリュしたいのが人情。
“5分待って、照明を確認して、そっとラドルを持つ”というこの儀式そのものが楽しいのです。
この部屋の壁にはこう書いてあります。
「サウナができる日常にありがとう」
これはグサっと刺さる1文。
サウナは、たとえどれだけ好きでも、日常が荒れていたら、心から楽しむことはできません。
仕事、家族、健康、お金、時間。
そのぜんぶがそこそこ回っているから、僕らはサウナに来て、“サイコーだ”と言えるのです。
それを施設の側からそっと言葉にして掲げてくれている、というだけで、僕はちょっと泣きそうになりました。
ひとり水:信楽焼の1人用浴槽、掛け流し、そして“飲める”水。

ありがとうSAUNAでととのいのお膳立てをしたら、次は屋外へ。
露天エリアにもう1つの主役がいます。
その名も“ひとり水”。
信楽焼のひとり用サイズの浴槽に、アルプスの水がじゃっぱじゃばと掛け流されている、という贅沢すぎる水風呂です。
中に入ると、その都度ドバーッと水があふれる。
このオーバーフローの視覚と音の爽快感が、ハンパないのです。
そして、うれしいことに、この掛け流しの水はそのまま飲めます。
飲用できる水質をそのまま水風呂に注ぎ込み、アルプスの水を体の外からも内からもしっかり浴びられる、というのは、都会では絶対に味わえない特別な体験です。
外気浴と、お風呂と、そのほかの贅沢。

露天スペースにはととのい椅子やらベッドやらが数も種類も豊富。
ブレインスリープっぽい寝転びスペースも。
“どの席にどのタイミングで座るか”を選ぶだけでも楽しい時間。
お風呂も、炭酸泉・水素泉など多数。
サウナ→ひやたま→ととのい、サウナ→ひとり水→ととのい、水素泉でしっかり後半戦、炭酸泉でしめ、みたいに、“1日を1施設で使い切れる”という贅沢な総合力です。
サウナ2種類、水風呂2種類、その組み合わせだけで4パターン。
“今日はどの順で回ろう”と迷えるだけで、かなり幸せです。
トントゥ抽選会でいただいた招待券を手に念願のコチラへハジメマシテ
おとこまえサウナの分厚い熱からのひやたま
さらにありがとうサウナからのひとり水
サイコーですほんとに
サウナを楽しめる日常にありがとう
— Greippi(2026.07.15 1回目の訪問)
サウナめし:館内食堂で、しっかり恩返しの1食。

無料で入浴させていただいたわけですから、恩返しの気持ちも込めて、館内食堂でがっつりお食事もいただきました。

まずは、「豚ハラミとキャベツのスタミナ炒め」と、生ビールの大。
このスタミナ炒めがかなりパワフルで、ぶっちゃけ、ほぼ博多のあの1皿。
サウナ上がりの身体にぴったりのガッツリ系です。
生ビールはしっかりキンキン。
(ただし、館内食堂のシステムで食事とドリンクは注文カウンターが別、というポイントだけ、そっと共有しておきます。食事用の券売機ではドリンクは買えないので要注意。)

〆は「榑木野ざる蕎麦」で信州らしく。
信州のそば、ということで、コシも香りも文句なし。
暑い夏の日にサウナ後の身体でしっかり冷えたざる蕎麦をたぐる、というのは、大正解というほかありません。
サウナ→水風呂→ととのい→ビール→スタミナ→ざる蕎麦、という、この日の1本の流れが100点満点で完結しました。
御宿野乃松本への滞在の様子は、YouTubeでもまとめています。よかったらどうぞ。
信州のりんごを、ジュースで。
『林檎の湯屋おぶ〜』さんの余韻をしっかり持ち帰るなら、やっぱり信州のりんごを家でも楽しむのが、じつに正解。
サウナ後のあの喉の渇きに、キンキンに冷やした信州産のストレートりんごジュースを1杯。
体に染みる甘みと鼻に抜ける酸味が、しっかり松本の記憶を連れてきます。
“サウナができる日常”の1杯として家の冷蔵庫にそっと1本、しのばせておきたい味です。
『林檎の湯屋おぶ〜』さん。
念願の初訪問に対して“期待値、ちゃんと超えてきた”というのが、僕の正直な感想です。
サウナ2種類、水風呂2種類、湯船も多彩、外気浴も豊富、館内食堂もある、そして招待券まで発行してくれる懐の深さ。
なによりサウナへの愛があふれてる。
“1つ何かが飛び抜けている”タイプではなく、“全部が高水準”タイプの、じつに総合力の高い1軒。
松本を訪れた際はぜひ。
ではまた。もいもい。
赤い方の飛行機JALさんはサウナ旅に特化したパッケージツアーもご用意しています。お得なプランもあるのでぜひ一度のぞいてみてください。
(松本へは、信州まつもと空港INのFDA便が便利。JAL便コードでも予約可能で、市街まで空港連絡バスで約25分。林檎の湯屋おぶ〜へは、松本バスセンターから松本空港方面行きの同じ路線バスの途中下車でどうぞ。)



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